2017年3月31日

機能性農作物を活用したメニューの喫食実験実施・結果報告


農林水産省「機能性農産物等の食による健康都市づくり支援事業」に係わる実証実験を実施しました。
機能性農作物を使用したメニューを栄養学の知見を持つ教授陣によって開発。
「第2回食品・メニュー開発企画部会を開催しました。」参照)

開発したメニューの喫食がどれだけ人体に影響を及ぼすか調査するため、
以下の計画を基に実証実験を実施しました。

試験デザイン

【試験デザイン】
◆被験者
①年齢:30~60歳②性別:男性③ウエスト周囲長:85㎝以上④BMI:25以上35未満
◆被験者数
30名
◆試験期間
3週間(2017年1月27日(金)~2月17日(金))
◆試験方法
①地域農産物を活用した食事を弁当形式にて被験者に提供し、平日昼食の1日1回、3週間にわたって摂食。
②被験食の栄養成分は、おおよそ以下を想定。

お弁当2 お弁当3 お弁当4 お弁当1
・エネルギー:700kcal程度
・タンパク質:35g程度・脂質:20g程度・炭水化物:95g程度・食塩相当量:3g程度・食物繊維:7g程度
③平日の昼食は必ず提供弁当を摂取するよう制限する。その他特別な制限は無いが、通常どおりの生活を送るようお願いする。
◆測定項目
①身体測定項目:身長・体重・ウェスト周囲長・血圧
②血液検査項目:グルコース・インスリン・グルコアルブミン・ヘモグロビンA1C・中性脂肪・総コレステロール・LDLコレステロール・HDLコレステロール・酸化LDL・ AST・ALT・γGTP・尿酸・アディポネクチン・レプチン・レジスチン・脂肪酸・ホモシステイン・高感度CRP・クレアチニン・尿素窒素(BUN)
③腹部臍位MRI:腹部総脂肪面積、皮下脂肪面積、内臓脂肪面積
④尿検査:8-ヒドロキシーデオキシグアノシン(8-OHdG)
⑤エコー:腹部エコー・頸動脈壁エコー

 

【実証実験結果】

MRI

MRI2

☑ 総脂肪面積は全被験者の平均値で、4.7%の減少が見られた。
☑ このうち内臓脂肪面積は全被験者の平均値で、8.4%の減少が見られた。
☑ また皮下脂肪面積は全被験者の平均値で、2.8%の減少が見られた。
☑ 皮下脂肪の減少に比して、内臓脂肪を効率的・効果的に減少させることが見て取れた。

以上の結果から、機能性農作物を活用したメニューの喫食が内臓脂肪を減少させることが分かりました。

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